利益が出ているのに倒産?②
2014-05-21
利益が出ているのに倒産してしまうことを「黒字倒産」といいます。
今回のお話しは、前回の続きです。
3倒産とは何か
倒産とは一般的には「企業経営が行き詰まり、弁済しなければならない
債務が弁済出来なくなった状態」
をいいます。
言い廻しが難しいので
大雑把にイメージをお話すると
「払わなくてはならないモノがあるのに
手元にお金がなくなってしまい、払えない状態」です。
4結論
・利益=残ったお金ではない(計上と入金が別日の場合)
・倒産=お金がなくて支払いが出来ない状態
前回登場したY社ですが実は、手元にお金がないにも関わらず、
5月30日に150円の借入の返済があったとします。
(借入返済は利息の支払以外は経費ではありません。)
すると
・利益=100
・手元のお金=0-150=▲150
となります。
利益は黒字ですが、手元のお金はない状態になります。
これで、5月30日までに支払うためのお金を用意出来なければ
黒字倒産ということになります。
(これは例示ですので、厳密に言うとすぐに倒産にはなりません。)
②黒字倒産を起こさないために大切なこと
黒字倒産を起こさないためにというだけではなく、
会社を続けていくために、とても大切なことがあります。
それは、
お金の動きを見ること
です。
なぜなら
赤字であろうが、会社にお金があれば倒産しないからです。
利益は粗利・営業利益・経常利益と色々種類がありますが、
要は、利益は経営判断に役立つものであり、
税金を計算したり、金融機関の信用を得るため
にはとても大切なものですが、
利益がマイナスになったからといって倒産する訳ではありません。
お金は
会社にとって人間の「血液」と同じです。
通帳残高、支払日、入金日を常に把握し
上手にお金を動かしていくこと(「資金繰り」)が
黒字倒産を防ぐだけではなく、
会社を長く継続できる秘訣です。