日本政策金融公庫について
2014-12-02
起業者の中には、最初の事業資金を確保するために、
「まず、日本政策金融公庫!」と考える方が多いようです。
今回はその日本政策金融公庫について書いていこうと思います。
①概要
「株式会社日本政策金融公庫法」に基づいて設立され、国民生活の向上に
寄与することを目的とした政府系金融機関です。
資金融資のみをおこなっており、預金口座は作ることはできません。
小規模事業者をサポートすることが事業の中心であるため、
他の金融機関よりも支援制度が充実しています。
②融資を受けるメリット
・創業融資に力を入れている
政府が創業支援に力を入れていることもあり
創業融資が充実しています。
例えば、無担保無保証人かつ少ない自己資金で借入できる融資や
女性等のための利率が低い融資などもあります。(下記参照)
また、事業実績がなくても事業計画や返済計画がしっかりしていれば、
審査を前向きに検討してくれます。
・固定金利が選択できる
固定金利を選ぶことができ、毎月の返済額が固定化されるため、
返済計画・資金計画が立てやすくなります。
・利率が低い
各融資制度の要件に合致した場合には、比較的低い利率が適用されます。
・事業資金としては長期の返済期間が組める
返済期間を長期で設定することも可能であり(下記参照)、
月々の返済額を余裕を持って設定することが出来ます。
よって、資金繰りが楽になる可能性があります。
③融資を受けるデメリット
・一度でも返済が遅れると、その後、融資は受けられない
ただし、月々の返済額を減らすことの出来る減額手続きはあります。
・事業別に運営されているため、他の事業の情報を得ることが難しい
日本政策金融公庫は、国民生活事業、中小企業事業、農林水産事業と分か
れて運営しています。
これらは元々は別の組織であったため、各々の連携が図れていないこともあり
ます。
例えば、中小企業事業では融資が通らなかったとしても、国民生活事業で
は該当する融資制度があるかもしれませんが、その情報は伝えてもらえない
可能性があります。
④起業に関する融資
以下、概略をまとめてあります。比較検討に御利用ください。
(平成26年12月1日現在)
※用語説明(概略)
・設備資金・・・金額の大きい初期投資(例:内装設備、パソコン、店舗や事務所の敷金等)
・運転資金・・・事業運営にあたっての必要な資金
※比較表をみるための参考
・新創業融資制度・・・無担保無保証人かつ低自己資金で借入できるのが特徴
・新事業活動促進資金・・・利率を低く設定。国等・日本政策公庫の認定が必要
・女性、若者/シニア起業家支援資金・・・利率を低く設定
・新規開業資金・・・利率を低く設定
・中小企業支援事業の融資・・・額の大きい融資が用意されています。
詳細は日本政策金融公庫のホームページでご確認ください。