法人のデメリット
2014-06-02
起業には、法人と個人事業の2パターンがあります。
前回は、法人のメリットを書かせていただきました。
今回は、法人化することによるデメリットを書いていきたいと思います。
①会社を作るために、費用と手間がかかる
会社を設立するためには、さまざまな書類を官公庁へ提出しなければなりません。
また、これらの手続きに関する費用も含め、会社設立には数十万円単位のお金が必要となります。
例えば、株式会社の設立を登記するためには、最低でも15万円の印紙が必要です。
会社の代表印を用意したり、定款の認証を受けたり、手続きを専門家(司法書士など)に依頼した場合には、その報酬なども考えておかなければなりません。
合計で最低30万円程度は必要、というのが相場です。
また、各種書類をさまざまな官公庁へ提出する必要があります。
法務局へ提出する「株式会社設立登記申請書」や税務署等へ提出する「法人設立届出書」などです。
それ以外にも、社会保険事務所や労働基準監督署、ハローワーク、公証役場、都道府県や市区町村の税務課などへ書類提出の必要があります。
②社会保険に加入しなければならない
個人事業主は、社会保険について原則任意加入です。(5人以上の従業員がいるなど一部の例外を除く)
しかし、法人化すると、たとえ社長一人の会社でも社会保険へ強制加入となります。
社会保険に加入すれば、個人負担の保険料と会社負担の保険料が毎月発生します。
③赤字でも税金を納付しなければならない
法人化すると、会社に対して「法人税」「法人住民税」「法人事業税」などが課税されます。
このうち、「法人住民税」には「均等割」というものが存在します。
これは赤字でも発生する税金であり、会社が登記されている以上必要とされるものです。
資本金の額や従業員数によって金額は変わりますが、最低でも7万円(東京都の場合)が毎年課税されます。
個人事業と比べた場合に必ず語られる、「法人のデメリット」の代表格です。
法人化に当たっては、メリットとデメリット双方を慎重に検討した上で、総合的な判断が求められます。